下がった歯ぐきを回復させる方法に歯茎の移植を伴う歯茎の再生治療があります。下がってしまった歯ぐきを回復させる方法として近年認知度も上がってきております。
今回は、歯茎の再生を行う際に、より厚く歯茎を回復させる方法のご紹介です。
下がってしまっている部分の歯ぐきの厚みがかなり薄い場合や、移植する皮膚が薄いことがしばしばあります。こういった場合は、仕上がった後の歯茎の厚みがそれほど厚くならないことがあります。
歯ぐきの位置が回復しても、厚みが薄いと、将来的にじわじわとまた歯茎が下がってしまう可能性があります。言い換えれば、歯茎が回復した時の厚みが厚いことが将来的に歯茎を安定させるためには有利になります。
そこで近年使用されているのが、骨の再生治療に使用されているリグロスというお薬です。歯茎の移植と合わせてリグロスを使用することで歯茎の厚みが厚いまま維持されることが報告されています。
歯ぐきが薄い方や、吸収が大きい方はリグロスを併用することが良い場合があります。
リグロスを併用した歯茎の再生治療
治療前

前歯全体の歯ぐきが下がってしまっています。非常に歯茎が薄く、上の方まで歯茎が下がっています。こういった場合は、通常の移植と合わせてリグロスを使用することで、より歯ぐきの位置が安定しやすくなります。
治療後
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神田ふくしま歯科
東京都千代田区神田鍛冶町3-2-6F スターバックス上
JR神田駅北口より徒歩1分 (東京駅の隣の駅です)
0120-25-1839
~歯茎の再生治療の注意~
歯茎の再生治療は保険外診療となります。当院では、歯茎の再生治療1~3本で7万7千円(税込み)かかります。オプションで使用するリグロスは5万5千円(税込み)かかります。
歯茎が下がって歯の根っ子が露出しているケースのように歯茎の炎症がなく、歯と歯の間の骨が吸収していないケースに関しては、露出した歯の根っこを覆えることが報告されています。歯周病が進行したケースなど歯を支える骨の吸収したケースでは、歯茎が回復しない場合もあります。
リスク
外科的な治療ですので、治療後に糸でしっかりと縫う必要があります。尖ったものが刺さってしまったりして歯茎が開くと出血してしまうリスクがあります。
歯茎の再生治療は、歯周病の進行具合や感染の状況によって回復できる歯茎の位置が変わります。ご希望の位置まで歯茎が必ず回復する治療ではありません。症例数をなるべくたくさん掲載しておりますので、いろいろなケースをご覧ください。
リグロスの注意
リグロスの効果
リグロスは歯周組織欠損部の未分化間葉系細胞、歯根膜由来細胞に対して増殖促進作用を示すとともに血管新生を促進します。これらの作用により増殖した細胞は骨芽細胞、セメント芽細胞へと分化し、歯槽骨、セメント質及び歯根膜の新生や結合組織性付着の再構築により歯周組織が再生されます。そのため、歯周炎による歯槽骨の欠損の治療薬として承認されています。歯茎の再生治療(結合組織移植術)でリグロスを使用することで、従来以上に移植後の歯茎の厚みが維持でき、また歯茎の再生量が増えます。
用法・用量
歯茎の移植時に直接歯茎に塗布します。
副作用・リスク
リグロスを使用すると通常の歯茎の再生治療に比べて、腫れが大きく、期間も長くなります。
主な副作用として、適用部位における歯肉白色化、歯肉紅斑、腫脹および頭痛などが報告されています。
費用
歯茎の再生治療時に使用した場合、処置代に加えて¥44,000-(税込み)が別途かかります。